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トッパンフォトマスクとEVグループ、フォトニクス製造向けナノインプリントリソグラフィーの普及に向け協業

ナノインプリントリソグラフィー開発キットを提供し、 共同で市場拡大を促進
トッパンフォトマスクとEVグループ、フォトニクス製造向けナノインプリントリソグラフィーの普及に向け協業|アイキャッチ画像

 株式会社トッパンフォトマスク(本社:東京都港区、代表取締役社長:二ノ宮照雄、以下 トッパンフォトマスク)と、EVグループ(本社:オーストリア ザンクト・フローリアン、以下 EVG)は、本日、ナノインプリントリソグラフィー(以下 NIL)技術の普及に向けた拡販活動を共同で行なうことで合意しました。NIL技術は、先端ITデバイス向けの量産プロセスとして期待されています。

 この協業は、NIL装置のトップサプライヤーでありパイオニアであるEVGと、半導体用フォトマスクのリーディングプロバイダーであるトッパンフォトマスクの強みを活かし、NILをフォトニクス製造の業界標準プロセスとして確立し、量産段階での実装を加速させ、さまざまなアプリケーションへの展開を目指します。その用途は、AR(拡張現実)ヘッドセット、スマートフォンや車載用センサー、医療用画像システムなど多岐にわたります。

NILPhotonicsコンピタンスセンターで200mmウェハを検査するEVGのエンジニア
© EV Group

 EVGとトッパンフォトマスクは、今回の協業により、トッパンフォトマスクの開発する金型と、EVGの装置・プロセス開発サービスを利用したNIL開発キットを顧客に提供し、NIL技術の普及とその可能性をさらに高めていきます。また、EVGはオーストリア本社のNILPhotonics®コンピテンスセンターにおいて、関心を持つ企業に対してNIL技術や製品のデモンストレーションを提供します。さらに、両社は、NILの活用に関心を持つ顧客に対し、互いに相手を推奨サプライチェーンパートナーとして紹介し、サポートする予定です。

 トッパンフォトマスクの最高技術責任者である全燦旭(チョン・チャヌク)は以下のように述べています。「私たちは、EVGとの協業を開始することを大変うれしく思っています。EVGのNIL製造技術・加工技術は世界トップクラスであり、フォトニクスをはじめとするNIL技術が有効な新技術の発展に、費用対効果の面で貢献することができるでしょう。トッパンフォトマスクは、両社の強みを生かすことで、NILが新たなリソグラフィーソリューションとして普及することに期待しています。」

デバイス製造の中核を担うナノインプリントリソグラフィーの実現へ

 すでに従来のリソグラフィーは、メタレンズ(※)のような微細で特殊な形状のパターンを作成するケースでは、技術的な限界に達しつつあります。NILは、複雑な構造体にナノメートルスケールの解像度でパターンを形成できるコストパフォーマンスに優れたプロセスであり、これら用途のための有力な代替手段となり得ます。NILは、試作と量産の両方において、設計上の制約が少ない合理的な製造手法であり、これらの複雑な構造を効率的かつ、広い面積にわたり複製することが可能です。

 EVGは、20年以上にわたりNIL技術のパイオニアとして、光学材料(接着剤やレジストなど)、基板材料、スタンプ製造のサプライヤーから光学部品・デバイスメーカーまで、NILサプライチェーンを通じたパートナーシップにより、より広いNILエコシステムの育成に貢献しています。EVGとトッパンフォトマスクは、リソグラフィーとフォトマスク製造の分野で業界をリードする2社による今回の提携により、フォトニクス業界の主流となるHVM技術としてNILの普及を促進することを目的としています。

 EVGの技術開発・知財担当役員であるマルクス・ヴィンプリンガー(Markus Wimplinger)は以下のように述べています。「トッパンフォトマスクと提携し、最先端の製造アプリケーションにNILを導入できることをうれしく思っています。半導体用フォトマスクのリーディングサプライヤーであるトッパンフォトマスクは、世界で最も厳しい要求水準に対応できる最高水準の品質と豊富な経験を有しています。NIL製造装置とサービスのプロバイダーとナノインプリントマスターメーカーによるこの世界初のコラボレーションは、業界にとって大きな成果であり、顧客がNILを高度な光学デバイスやコンポーネントの量産技術として迅速にスケールアップし、新しい『仮想』のアイデアを『現実』のもととするために貢献します。」

メタレンズは球体レンズに比べ極薄の平面レンズである事から、設計によっては複数枚のレンズで構成していた光学系を1枚で実現できる可能性が高く、モバイル向けカメラの薄型化などへの応用が期待されています。

ナノインプリントに関するイベント

 ベルギー・ルーヴェンのガストハイスベルグ・アカデミック・キャンパスで9月19日から23日まで開催されるMicro and Nano Engineering (MNE) Eurosensors 2022 Conferenceでは、両社の専門家がこのコラボレーションについて紹介します。

 また、富山市で10月5日に開催される「第22回ナノインプリント・ナノプリント技術国際会議」では、EVGのクリスティーネ・タナー(Christine Thanner)が「ナノインプリント ‐ ニッチから大量生産へ(原題:Nanoimprint – from niche to high-volume manufacturing)」というテーマで招待講演を行い、NILマスタリング技術、複製装置およびプロセスのマッチングの重要性について語ります。

EVG NILPhotonicsコンピテンスセンターについて

 EVGのNILPhotonicsコンピテンスセンターは、NILサプライチェーンの顧客とパートナーに開かれたイノベーションインキュベータを提供し、革新的なフォトニックデバイスとアプリケーションの開発サイクルと市場投入までの時間を短縮するためのコラボレーションを実現します。同センターは、開発のあらゆる側面において最高レベルの知的財産保護を実現しながら、顧客の多様なニーズに対応する高い柔軟性を備えています。クリーンルームは、最も厳しい顧客の要求を満たすように設計されており、ウェハを顧客の工場に再投入してさらに処理する仮想ラインコンセプトが可能です。https://www.evgroup.com/ja/products/process-services/nilphotonics-competence-center/

EVGについて

 EV Group(EVG)は半導体、MEMS、化合物半導体、パワーデバイスおよびナノテクノロジーデバイスの製造装置およびプロセスソリューションのリーディングサプライヤーです。主要製品には、ウェハ接合、薄ウェハプロセス、リソグラフィー/ナノインプリント・リソグラフィー(NIL)や計測機器だけでなく、フォトレジストコーター、クリーナー、検査装置などがあります。1980年に設立されたEVGは、グローバルなお客様および世界中のパートナーに対し緻密なネットワークでサービスとサポートを提供します。 EVGに関する詳しい情報はhttps://www.evgroup.com/ja/をご参照ください。

トッパンフォトマスクについて

 株式会社トッパンフォトマスクは、半導体用フォトマスクの製造・販売会社として、凸版印刷株式会社からの会社分割により東京に設立され、2022年4月1日に営業を開始しました。米国・トッパンフォトマスクス、台湾・中華凸版電子を傘下に置き、世界7つの国と8地域にわたる製造・販売ネットワークと、業界最先端の技術開発力で、外販フォトマスクのリーディングカンパニーとして半導体産業の発展に貢献します。さらにナノインプリントモールドをはじめとする微細加工製品にも事業領域を拡大していきます。https://www.photomask.co.jp/

以上